プレゼン資料の見える化⑥見える化のやりすぎにご用心
先日、「iPS細胞で脊髄損傷治療」の記事を「見える化」した。
その際の内容を、研修でも触れようと、教材に加工していたところ・・・
「対比」関係を見える化していなかったことに、気がついた (-_-;)
いや、前回も最後のほうで気がついたのだけれど、スライドとブログ記事の修正の手間を惜しんだ!というのが、正直なところである。。。
というわけで、前回、至らなかった点も含めて、改めて、解説をしていこうと思う。
前回のおさらい
もともとの文章情報は、以下の通り。
それを「見える化」した前回スライドが、こちら。
前回「見える化」した関係性は、
慶応大の研究計画のなかに、「推移(手順)」が3つ。
そして、研修計画が了承され、移植計画があるという「推移(経緯)」が2つだった。
しかし、実はこれだけではなかったわけで・・・。では、どんな関係が他にあるのだろうか?
手間を惜しんだ点
この文章には、「リハビリ治療」VS「iPS細胞での治療」の「対比」関係が含まれている。
とはいえ、上記の図解は、それを無視しているわけではない。
「対比」関係を、キーメッセージで述べて、終わりにしている(手抜きともいう)
そしてもう一つ。
「移植計画」が、「新たな治療法につながる可能性」へとつながっていくという「推移(経緯)」も、キーメッセージに含めて終了としている。
これらを、全て見える化すると、次のようになる。
「対比」と「推移」の見える化
現行部分は、マイナス的なニュアンスが強いので、グレースケールにした。
そして、「⇔」の図形で、iPS細胞の研究計画と対比している。
この部分は、「対比」ではなく、「推移」ではないか?という方もいるかもしれないが、リハビリしかない現状に、iPS細胞が新しい治療法として登場するわけだから、「対比」にしたほうが、本意に近いと思う。
もし、リハビリから、iPS細胞治療に移行するのであれば、それは「推移」なので、「⇒」でつなぐべきだが。。。
どちらが正しいか?
では、前回(左)と今回(右)の、どちらが正しく情報を「見える化」しているのだろうか?
全ての情報を「見える化」したのは、間違いなく今回(右)だ。
しかし、情報量が増えてしまったせいで、「臨床研究計画の内容」と、「それが了承された」というメインの情報が、見えにくくなったともいえる。
「対比」を見せることが、このスライドの主旨であるのなら、後者にするべきだが、、、
ここは、前回分(左)に軍配!
以上、手間を惜しんだ罪悪感に苛まれ、全てを「見える化」したら、重要情報が埋もれてしまう、残念な結果となった。
何を最も伝えたいのか、何を一番、相手の記憶に焼き付けたいのか?
それを明確にしてから、「見える化」の作業はやりましょう!
分かっているはずなのに、やってみてから気づくという・・・まだまだ、修行が足りません。
全てを「見える化」すればいいというものではない!という、自戒も込めて・・・精進しないと、どこまでも♪
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投稿者プロフィール
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プレゼン資料作成のスペシャリスト。
見栄えを上げる「パワーポイント術」、人や組織を動かす「スライド理論」、魅せる×伝わる「デザインの知識」をベースに、スライド作成代行サービス、企業研修・セミナーを展開中。
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