プレゼン資料の見える化⑤モヤモヤする図解

プレゼン資料は、情報を「見える化」するためのツールである。

しかし、最適な方法で「見える化」されていないと、情報が分かりにくくなり、複雑だなという印象を与え、相手の思考を停止させ、理解しようという気持ちを奪っていく。そして最終的には、あなたの提案力を低下させてしまうのだ。

今回は、「見える化」が最適でないとはどういうことか?について、考えていきたいと思う。

モヤモヤする図解

何かいいネタはないものか…と、ネットサーフィンをしていると、このような記事が目に留まった(一部、情報を加筆しています)

日経新聞190315

そして、その下には、このような図解が掲載されていた。

違和感

この図解を見たとき、何かモヤモヤとした気分になった。この違和感は、どこから来るんだろう?

最初は、ピラミッドの選択が間違っているのだと思った。しかし、縦軸に時価総額、横軸に会社数をイメージして作成されており、分かりやすい選択といえる(ピラミッド以外にも選択肢があるのでは?とあれこれ考えたが、この記事の図解としてぴったりハマるものが、思いつかなかった)

では、このモヤモヤは・・・なんなんだ?

モヤモヤの正体

しばらく眺めていると、これは、「変化を起こす方法」の説明が、「変化の原因」を説明する方法で、「見える化」されているためだということに気づいた。

つまり、本来ならば、以下のBの方法で「見える化」されなければならない内容なのに、Aの方法が採用されているのだ。

190316モヤモヤの原因

 

丁寧に説明すると、この図解は、以下のようにAのパターンが採用されているが、

190316原因の見える化

 

本当は、Bのパターンを採用しなければ、分かりくくなってしまう。

190316方法の見える化


なるほど、モヤモヤ解消!!! ああ、すっきりした♡

適切な「見える化」

では、Bのパターンを使って、記事を「見える化」していこう。

「見える化」は、「パラグラフ、文章、文節、単語の関係性を明示する」ことからスタートすると、過去のブログ記事でも述べてきた。

まずは、この記事を文章(句点)で区切り、その内容を整理する。

190316内容整理

この記事を「見える化」するためには、「ゴール」⇒ゴールを達成するための「課題」⇒課題解決のための「方法」⇒「結果」 の順番、関係性を明示するのが良さそうだ。そこで、前述のBのパターンを採用して、「見える化」すると、こうなった。

190316見える化


今回の記事は、東証1部にフォーカスしており、それ以外の市場については、結果しか記載していない。本来なら、東証1部以外の市場についても、課題と解決策を加筆したいところであるが、そうすると、1枚の資料の情報量が多くなりすぎて、ごちゃごちゃと分かりにくくなるので、次のページに回したほうがよさそうだ。

そのため、東証1部以外の市場については、結果だけは表記するものの、グレー調にして強調度合いを落としている。

最後に、ポイントを整理すると、以下のようになる。

190316コメント


以上、モヤモヤする資料とはどういうものかを、体感していただけたのではないだろうか。

他人の作った図解を見たとき、ちょっとでもモヤモヤしたら、自分の直感を信じて、その原因を探ってみてほしい。

そんなクセをつけておくと、「見える化」の技術はどんどん向上して、分かりやすく伝わる資料が作れるようになるはずだ!

さあ、一緒に頑張りましょう、どこまでも~~~♪♪♪

 

参照記事を、冒頭の無料部分だけではなく、最後まできちんと読みたい方は、日経新聞電子版でどうぞ(無料登録でも月10本までは閲覧可のようです)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42496720V10C19A3I00000/

投稿者プロフィール

市川 真樹
市川 真樹プレゼン資料コンサルタント
プレゼン資料作成のスペシャリスト。
見栄えを上げる「パワーポイント術」、人や組織を動かす「スライド理論」、魅せる×伝わる「デザインの知識」をベースに、スライド作成代行サービス、企業研修・セミナーを展開中。