箇条書② 直列と並列

前回、箇条書きの方法として、まずは思いつくままに要素を書き出し、
それらを「自動詞と他動詞」のグループに分けて整理することを紹介しました。

今回は、「直列と並列」で箇条書きを整理する方法を考えていきます。
さらに、パワポで「直列と並列」の箇条書きをビジュアル化する方法も紹介します。

「直列」と「並列」を使い分ける

「直列」と「並列」の違い、それは、時間軸の使い方にある。
(『超・箇条書き』 杉野幹人著・ダイヤモンド社)

箇条書きの文章と文章の間に、
時間が流れていれば「直列」のつながり。

箇条書きの文章と文章の間に、
時間が流れていなければ「並列」のつながり。

・・・なんていうと難しいけれど、具体例を見れば、非常にやさしい内容です。

「直列」の具体例

例えば、「臨床心理士になる方法」を箇条書きにすると、
未来へ向かって順序を踏んでいく、「直列」の型になります。
● 一種指定大学院を卒業する
● 臨床心理士受験資格を取得する
● 1次試験(筆記・論述)に合格する
●  2次試験(面接)に合格する
●  カウンセラー(臨床心理士)としてスタートする

同じように、手順やプロセスの箇条書きも、「直列」の例といえます。

プレゼンテーション本で紹介されている「型」も、「直列」の分かりやすい例です。
●  黒猫と三毛猫の仲が悪いため、別室で飼っている(現状)
●  二匹を同じ部屋で飼えるようにする(課題)
●  敏腕ペットトレーナーを雇う(解決策)
●  飼い主の労力が減る、心のゆとりができる(効果)

上記は、過去⇒未来の時間の流れですが、未来⇒過去(現在)という流れもあります。

例えば、企業のビジョン、中期経営計画、単年の目標・戦略、などは、未来から現在へ時間が流れています。

「並列」の具体例

上記のように、時間の流れがある「直列」に対し、時間の流れがないのが「並列」です。
分かりやすいものには、性質や特長、構成要素のリストアップなどがあげられます。

例えば、製品、価格、流通、販促のマーケティング4Pなどは、並列のつながり。
法案や所信表明など「○か条」で表記されているものも、ほとんどが並列となります。

以上、長々書きましたが、「直列」と「並列」について、
大方の人は、感覚的にきちんと整理できています。

しかし、これらをスライドにすると、、、
なぜか、悲劇が起こる。

というわけで、「直列」と「並列」のスライド化について、
考えていきましょう~♪

「直列」スライドの作り方

「直列」の箇条書きは、
時間が流れていることが一目で分かるように、
スライドを作成するのがコツです。

しかし、よくやってしまうのが、
このように時間軸を矢印だけで表現すること。
badbullet

 

このように矢印だらけでは、スライドもごちゃごちゃしてしまう。

矢印で時間の流れを描きたいのなら、一本だけでいいんじゃない?
bulletnotbad

 

もし、もっと頑張る余力があれば、
図形で時間の流れを表現する方法もあります。

bulletgood

この図形は、四角い図形と三角の図形を組み合わせて作っています。
グループ化するだけでもOKですが、
PowerPoint2013から、「図形の結合」というツールが仲間入りしているので、
そちらを使っても、素敵な図形ができます!

やり方はこちら。
http://blog.livedoor.jp/pawapo_presentation/archives/21023163.html

もっと簡単に図形を使って、時間の流れを表現する方法もあります。

図形の挿入「矢印:山形」を使う方法
yamagata

 

シンプルな図形を組み合わせて、かわいく♡

スライド5

 

このように、図形をうまく活用して、
見やすく、分かりやすいスライドを作りましょう♪

さらに、「スマートアート」を使う!という方法もあるのですが、
今回は長くなったので、ここまで~。

次回は、「スマートアート」の使い方、
そして「並列」のスライドの作り方を紹介していきます。

じゃあ、またね~!


参考文献:「超・箇条書き」(杉野幹人著・ダイヤモンド社)

 

市川真樹の研修について
お問い合わせ: https://maki-ichikawa.com/inquiry/
研修までの流れ&コンテンツ:https://maki-ichikawa.com/training/
研修実績:https://maki-ichikawa.com/results/

 

投稿者プロフィール

maki-ichikawa
市川 真樹プレゼン資料コンサルタント
プレゼン資料作成のスペシャリスト。
見栄えを上げる「パワーポイント術」、人や組織を動かす「スライド理論」、魅せる×伝わる「デザインの知識」をベースに、スライド作成代行サービス、企業研修・セミナーを展開中。